コラム

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boy メッセージ to CAMP for CAMP from CAMP girl

CAMPの活動に協力してくださる方や、スタッフ・関係者からのメッセージを紹介します。

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第82回目
(2010年12月08日更新)

土井 和代/わかくさ子ども会 会長

CAMPのワークショップは私たち、わかくさ子ども会でも毎年好評で3年目になる。今年、私は初めて、小1~小6の21名のこども達と共にCAMPの一日を体験した。事前のスタッフとの綿密な打合せと準備が欠かせないことも、関わって初めて知った。
先ず、打合せの時、昨年、一昨年にも参加したこども達の名前を参加予定名簿の中に見つけたスタッフの皆さんが一人一人のことをよく覚えてくれているのに驚き、嬉しくなった。

ファシリテーターって?という説明では、「自主保育の当番」という私の子育て経験に重ねて、共感するところが多かった。
こどもには自ら育とうとする力がある、こどもを信頼して待つことの大切さや、こどもはこどもの中で遊びながら育っていく、そもそも遊びは自発的だからこそ面白い・・私は自主保育生活を通してこども達から学んだ。
同じような思いをもってこどもに向き合う人たちと一緒に、こども達と過ごす一日にワクワク感を覚えた。
さて当日、こども達が先ず気になるポイントが組み分け。今年は3人グループ、それも偶然のくじに委ねた。結果が始めは受け入れらない子がそこにもここにも・・さてどうなる?どきどきしたが、3人寄れば・・というように、いろん
な子のいろんな表情や思いがどんどん出てきた。目立つ子も、控えめな子も伸び伸びとその子らしさを発揮していたように思う。
その子らしさ、個性って、一緒に何かをする時間をいっぱい共有する中で、お互いに少しずつ認め合っていける。CAMPの一日を振り返って、その経験がこども達の中にも残ってくれたら嬉しいなと思う。

土井 和代(どい かずよ)
四児の母。わかくさ子ども会 会長。
川崎市で活動する「自主保育B.B.だん」の創設メンバー。'98~'08にカンガルー宮前子育てねっとわーく運営スタッフ。
2年前、第4子が3才の時に夫の転勤で川崎から奈良へ。突然の子育て環境の変化に途方にくれたが、今では川崎にも奈良にも、ウチの子のことを頼れる仲間がいて心づよい。
自主保育について知りたい方は、しんぽれんホームページを見てね。
⇒http://www17t.sakura.ne.jp/~shinporen/

第81回目
(2010年10月13日更新)

糸井 雅美/能力開発教室Wake(ウェイク)代表

こども時代、私は工作が苦手でした。
「工夫しましょう。自由につくっていいですよ」
なんて言われても、なんにも思い浮かばない。仕方がないから、お手本を見たり、横目で友達の作品を盗み見したり。
そんな私が、ファシリテーター研修会に参加したときにつくった作品は、一際大きく、楽しげで、自由奔放な作品でした。
広々とした空間、色とりどりの画材、温かい雰囲気。
『説明なんてどうでもいいから、早くつくりたいな』
私の中の『こども』にスイッチが入りました。こども時代には、入ることのなかったスイッチです。
心を解放し、自由に感じ、表現することは、とても楽しく気持ちのよいことです。出来上がった作品の上手下手なんて関係ない。
今、つくっているときが大事。
多くのこども達に、知って欲しい、感じて欲しい。

表現するって楽しいよ。
CAMPに遊びにおいで!!

糸井 雅美(いとい まさみ)
能力開発教室Wake(ウェイク)代表。チャイルドアートインストラクター。
ワークショップデザイナー。現在、特別支援教育士になるための勉強中。
著書:「春夏秋冬たのしい遊び100 人生に必要な知恵は遊びから」学事出版
ブログ:「あそびや!」⇒http://plaza.rakuten.co.jp/wakeasobiya/

第80回目
(2010年08月10日更新)

大作 光子/筑波大学大学図書館情報メディア研究科博士後期課程

「大人が思うこと・こどもに願うこと…?」

非常勤先の大学で授業をしていると、ついつい学生のチカラの差や課題の多さに不満を漏らす学生が目につき、「もっと我慢や忍耐がなければ、これからの就職活動も大変だよ」と言いたくなります。あるいは、私は学校図書館を学習でより良く活用するための研究をしているのですが、先々の学校の先生に「こどもに学校図書館利用を通してどんなチカラを身につけて欲しいと考えますか?」とインタビューをしては、情報を活用する能力や情報を発信する能力などの回答を聞いて「ふんふん」と、納得しています。

その時は納得するのですが、ふっと研究から視点を離れて考えてみると、あらかじめ大人がこどもに期待すること、育てたい能力を決めていることに違和感を覚えることがあります。もっとも、それが「教育」であって、ねらいのないところに適切な指導方法は考えられない、と言われることと思います。

だけれど、例えば大学はもっと自由な場であり、色んな価値観の人が集い、さまざまな出会いがあることが、とても有意義なことだとも思います。学校図書館にあっても、学習だけではなく、どこまでもこどもたちが求めることを追求できる場所であるなら、一律に何かを教えるだけではなく、一人ひとりの違いに大人が気づいて、寄り添い接することができる場だと思います。

最近ファシリテーターとしての参加が少なく、こんな寄稿は恥ずかしいのですが、CAMPのワークショップと開発・普及を支えているスタッフのみなさんとの出会いは、私のなかの「こども」の可能性をぐんぐーんと広げてくれました。

企業の一員として、未来のこどもたちを育む取り組みをされているCAMPさんを羨ましく思いながら、これからどんな困難があってもチームプレイで乗り越えて欲しいです。そして、いつか自分に子を授かることがあったら、CAMPデビューをさせることが夢です(涙)。

大作 光子(だいさく みつこ)
筑波大学大学図書館情報メディア研究科博士後期課程
学校図書館ポータルサイト構築プロジェクト運営
http://www.sliiic.org/

第79回目
(2010年06月10日更新)

星尾 尚志/京都教育大学附属京都小中学校 教頭

「自分たちだけでロボットを動かせるなんて・・・しかもパソコンで・・・サイエンスの授業でこんなことができて、一生の思い出になると思います」

「サイエンス」というのは京都教育大学附属京都小学校の新教科のひとつで、独自のカリキュラムで学習を進めるものです。本校の5年生はこの「サイエンス」の授業で、20時間程度のクリケットを使った学習をCAMPのご協力のもと2003年より7年間にわたり行ってきました。

7年前をふりかえると…、今でこそ小学校でも様々なコンピューターを使った学習が行われていますが、当時コンピューター学習といえば、キーボードのゲームやカレンダーづくりなど、コンピューター自体を使うための活動や,敢えてコンピューターを使わなくてもできることをコンピューターに親しむために行うといった活動が中心でした。

そんな中で出会わせていただいたクリケット。

こどもたちの活動を見るにつれ、クリケットの教材としての可能性の大きさを実感しました。そして何よりもすばらしいこと…それは、コンピューターを目
的のための道具として扱いながら活動を進めることができることです。“自分
たちが実現したいことのために必要だからコンピューターを使う”これができ
る教材って、ありそうでなかなか無いんです。

こんなに優れたクリケットと出会うこどもたちが、ますます増えますように。

星尾 尚志(ほしお たかし)
京都教育大学附属京都小中学校 教頭
体育科教育が主たる研究分野の小学校教員ですが、当時CAMPにおられた森さんと出会わせていただいたことをきっかけに、クリケットを使った小学校高学年向けの単元開発に取り組みました。現在は小中一貫義務教育学校設立に向けての取り組みを進めています。

第78回目
(2010年04月14日更新)

北川 美宏/株式会社CSKホールディングス社会貢献推進室長/大川センター長

この4月8日で、CAMPは10年目の春を迎えることができました。

CSK創業者の大川翁が遺してくれたCAMPを、よちよち歩きの頃から温かく励まし、ときに寄り添いともに歩んでくださった皆さまのお蔭と、衷心より御礼申し上げます。これからも20年目、30年目と、CAMPが21世紀のこどもたちと一緒にさらに大きく育っていけるよう、変わらぬご支援とご指導を賜れましたら幸いです。

さて、この春、米国MITメディアラボからうれしいニュースが届きました。

1998年に大川翁がメディアラボへ個人的に寄せたファンドを活用し建設された新施設が3月5日に開所。「Okawa Center for Future Children」が本格的に活動をスタートしました。これからは2つのOKAWA CENTERのコラボレーションにより、もっとワクワクする新しい学びを日本中の、そして世界中のこどもたちへ届けていけるかと私もワクワクしています。

開所レポート⇒ http://www.campk.com/otona/camp/mit_opening_report.php

※「Okawa Center for Future Children」総責任者のミッチェル・レズニック教授から開所にあたり、CAMPへ向けたメッセージをいただきました。下に掲載しますのでぜひそちらもご覧ください。

楽屋ネタで恐縮ですが、、、
立ち上げのときからラッセル車のような突進力と牽引力でCAMPを引っ張ってくれた弊社社会貢献推進室長の田村拓がCSKシステムズの再編と事業推進に注力するため、この3月に仕事としてのCAMPを離れることになりました。
とはいえ、マウンドからは降りても社内随一のCAMP応援団長として、倍旧の熱いヤジと声援を送ってくれています。リリーフ役の力不足は否めませんが、チームCAMPの総力戦でこれからも元気いっぱいにもっとたくさんのこどもたちへCAMPワークショップを届けていきたいと思います。

10年目のCAMP!楽しいをいっぱい。うれしいをいっぱい。乞うご期待です。これからもよろしくお願いします!!

北川 美宏(きたがわ よしひろ)
株式会社CSKホールディングス社会貢献推進室長/大川センター長。
CAMPがスタートした2001年春から現職。当時小学1年生だった一人娘が最近CAMPファシリテーターとしてデビューしたのもうれしいニュース。

第77回目
(2010年03月08日更新)

植村 弘洋/NEC C&Cイノベーション研究所 研究員

「未来を拓くのは、こどもの好奇心と発想力」

ドキドキとワクワクが溢れている!目を輝かせて、アイデアを出し合い、協力しあいながら、モノを創りあげている!

CAMPと出会ったのは1年半前。ボランティアファシリテーターとして参加した時、こんな印象を持ちました。

この1年間、NECのコミュニケーションロボットPaPeRo(パペロ)を使った演劇ワークショップの開発に、CAMPスタッフの皆さんと取り組んできました。
そして、2月21日、第1回「PaPeRoミニシアターワークショップ」を開催することができました。

こどもたちと接する時間は、新たな気づきの連続です。

特に驚かされたのは、既成概念や思い込みにとらわれない発想の豊かさと、新しいテクノロジーに対するずばぬけた吸収力。

ロボットのセンサーの値をもとに、見る人をびっくりさせるようなストーリーをプログラミングで実現するという、大人でも難しい課題に対して、力を合わせて乗り越えていく。
未来を拓くのは、未来の主役であるこどもたちだと実感させられた瞬間です。

大人の世界でも、なかなか埋まらないテクノロジーとデザインの溝。
テクノロジーとデザインを橋渡しするきっかけを、CAMPとこどもたちに教えてもらったと思います。

こどもが大人から学ぶことは、たくさんありますが、
大人がこどもから学ぶことも、まだまだ、たくさんあります。

これからは、こどもたちとの活動から、もっと多くのことを学んで、
大人の仕事に活かせるような仕組みを考えていきたいと考えています。

植村 弘洋(うえむら こうよう)
NEC C&Cイノベーション研究所 研究員
1977年大阪府生まれ。大阪大学経済学部卒業後、デザインファーム、バイオベンチャーを経て、立命館大学大学院にて社会人学生として学ぶ。
現在は、NEC C&Cイノベーション研究所に参画し、異分野の人たち同士が共創しながら未来を創るワークショップの開発に取り組む。専門は技術経営。
http://www.nec.co.jp/rd/Overview/soshiki/ccinov/

第76回目
(2010年02月05日更新)

髙山 芳久/市原市立国府小学校校長

楽しかった「動くものづくり」

 マイコンを使った「動くものづくり」を開催して、一番に良かったことは、作品にこども達の思いがとてもよく表れていたことです。

 ワークショップが始まる前まで、与えられた素材から必要なパーツを作るのが、こども達にとってはじめての体験だったので、こども達がどのように活動し、どのような作品を作るかなどと企画を担当した私に取っては、期待と不安が入り交じっている状況でした。また、二人一組での作業もうまく協力できるだろうかなと心配していました。プログラムは、レゴロボのプログラムを体験してあったのでなんとかなるだろうと思っていました。

 当日は、素材を選ぶときのこども達の真剣な目、友達と熱心にしかも真剣に話し合う姿が、印象的でした。切ったり、削ったり、貼ったりと悪戦苦闘している姿も見られました。

 作品は、よく工夫されていて、出来映えもよかったし、マイコンのプログラムも作品の動きを自分のイメージ通りにしようとしたことがよくわかり大変感激しました。素材から作り、しかも限られた短い時間でこんなにも上手に出来るとは思っていませんでしたので、出来上がった作品に満足!満足!

 やはり、ものづくりは、その子の持っている実力(総合力)がよく表れるので、よい企画だと自画自賛しました。後日、作品発表会を全校児童の前で行いました。こども達からたくさんの拍手をもらって得意満面でした。

 マイコン(クリケット)を使ったワークショップ(動くものづくり)は、理科(科学)に対する興味・関心を喚起し、知的探求心の育成に効果があると思っています。今後もクリケットの貸出をしてほしいと思います。課題として、規模の大きい学校だと実施が難しいと思われます。クリケットを長期間、貸し出していただけると活動の幅が広がります。繰り返し使うといろいろな工夫が生まれますので。

髙山 芳久(たかやま よしひさ)
市原市立国府小学校校長
社会教育活動の一環として「おもしろ科学実験教室」に関わったり、「連携と対話」をキーワードに外部機関と協力して、理科好きな子どもを増やそうと取り組んでいます
市原市立国府小学校 http://www.ichihara-chb.ed.jp/kokufu-e/

第75回目
(2010年01月06日更新)

紙本 明子/劇団衛星/大阪大学コミュニケーションデザイン・センター所属特任研究員・ワークショップデザイナー育成プログラムスタッフ

「主役はこどもたち」

CAMPのワークショップを見学させて頂いて、一番に感じたことです。
会場に集まってきたこどもたちは、知ってる子、知らない子、初めて参加する子、など様々、みんなわくわくしながらもとても緊張の様子。

私が見学させて頂いたのは、二人ペアになって創作する「くうそう・しょくぶつ・図鑑ワークショップ」。
低学年対象のワークショップにしては、内容は結構高度だったと思います。
しかし、こどもたちは断然主体性をもって創作に取り組んでいました。
ファシリテーターは「こうすればいい」と簡単に手を差し出さない。
でも「自分で考えろ」と突き放さない。
その絶妙な距離で見守っている。
こどもたちの発想を信頼し大切にしている。そんな風に私は感じました。

最後の発表では、創作した植物を二人で一緒にプレゼンする。というかなりハードルの高いもの…。
ところが、プレゼンをしているこどもたちは、それはもう楽しそうなのです。
そしてそのプレゼン内容は想像を超える発想が…。
質疑応答も止まらない…!
本当に面白かった!

創作したしょくぶつは、お友達と一緒につくったもの。
だから持っては帰れないけれど、一緒につくった目には見えない「モノ」に、こどもたちは言いようの無い満足感を感じてるのだと思います。
ワークショップ終了後、出来上がった作品をいつまでも見ているこどもたちの姿が、とても愛らしく、とても印象的でした。

紙本 明子(かみもと あきこ) 
俳優・コミュニケーションティーチャー
劇団衛星/大阪大学コミュニケーションデザイン・センター所属特任研究員
ワークショップデザイナー育成プログラムスタッフ
演劇のアウトリーチ活動として、主に小学校現場にて、コミュニケーションティーチングの指導を行う。NHK教育高校講座「家庭総合」に准レギュラー出演など幅広く活動している。
劇団衛星
http://www.eisei.info/
ワークショップデザイナー育成プログラム
http://www.hirc.aoyama.ac.jp/wsd/

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boy ファシリテーターリレーコラム girl

CAMPで活動するファシリテーターが、ワークショップへの想いを語ります。

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第111回目
(2015年11月09日更新)

おかもと なおき

CAMPファシリテーターとしてワークショップに参加していつも感じることは、こどもは大人が思っている以上に、自分で考え問題を解決する力をもっているということと、ワークショップの半日間で急激に成長することです。

初めての参加でまだ慣れていない子も、ワークショップの間で成長し、見違えるように問題に取り組む力、姿勢を身につけて帰ってくれると感じます。成長を促すためには、解決への道筋をこども自身が考えている時に、考えに窮しているからと捉えてすぐに指示を与えてしまうのではなく、見守ることが大切であると感じております。

かといって「見守る」ことと「放置する」ことは別です。

機材の使い方がわからなかったり、トラブルなどで困っている時は、すぐに声をかけ、相談に乗ることが大切です。見守るべきか、すぐに相談に乗るべきか判断するためにはこどもひとり一人の状態をしっかり見て把握していなければなりません。

私はまだこの「見守るべきか、相談に乗るべきか」の線引きがうまくできていないので、真の意味でこどもを見守り、成長を促すことができるファシリテーターになれるようにがんばりたいと思っております。

第108回目
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なかむら くみ

こどもと話している時、“あ、こういうことを言いたいのかな”と先回りして声をかけてしまうことがあった。その時に言われた一言は「だいたいそうなんだけど…」。「だいたいそう」ということは、でもなんか違うというわけで。しまった、と思い、もう一回話を聞こうとしたが、私の話した言葉に引きずられたのか、その子の言葉で本当に言いたいことを引き出すことができなかった。

私たちは今までの経験をもとに、“こうなったら、こうしよう”と考えて心も体も準備をしてしまう。さらに大人はその経験値が高いため、より効率的な方を選びがちだ。しかし、こどもたちと接するとき、ワークショップを行っているときは、その準備・その選択はあまり必要ないのではないだろうか。

いつでも動き出せるようにしておくことは大事だが、思い込みから始めないように『常に新しい』気持ちでワークショップに臨みたいと思うのだ。

第110回目
(2015年09月09日更新)

はせがわ ちさ

ファシリテーターとしてこどもたちと接しながら、ふと『CAMPに参加しなければ、この子たちとは交わることのない時間を過ごしているんだ』と、不思議な感覚になる。私は今まで、一度もこども相手の職業につきたいと思ったことがない。自分が小学生だった時の気持ちはとうに忘れて、こどもたちの目線がわからないからか、対応が怖かったりもする。

小学校の恩師と同窓会でお会いした時に「自分のコピーが出来てしまうのではないかと、怖かったよ」と話してくれたことを思い出す。こどもたちはとても素直だから影響がとても大きい。と言ってたことが今ならわかる気がする。良くも悪くも、こちらの発した言葉がもろにこどもたちに影響を与えてしまうことがあるので、ファシリテーターを経験するたび、発する言葉が難しいと感じるようになった。

しかしそれよりも、こどもたちの発想の豊かさやグループとの関係の築き方など、こちらの心配をよそに自然にやってのけるのを見ると『信じる』ということについて、今までの自分の概念が変わった。そして、この子たちみんなに来てよかったと思ってほしいと強く願う。帰り際ハイタッチして「ありがとう!」と言ってくれるとき、ああ、やってよかったと思える瞬間であり、私にとってまたやろうかなと思える動機になる。

第109回目
(2015年07月08日更新)

にのみや はるみ

年数回はピンチヒッター(勝手に思っています)として、ファシリテーターをやっています。京都・大川センターでスタートした2001年のCAMP。長男と次男が『CAMPクリケットワークショップ』に参加していました。今思えば、その活動が面白かったから、今ファシリテーターとして参加しているのだと思います。今はもう息子たちも社会人として働いていますが。

私はというと、毎回いろんなこどもの笑顔に出会い、こどもたちが一緒に何かをつくっていく過程での成長が楽しみです。また社内のファシリテーターだけでなく、違う会社の方や大学生とも一緒にワークショップを行い、反省会で他のファシリテーターの意見を聞いていると、感心する自分がいつもそこにいます。

CAMPファシリテーターは、いろんな刺激を求めて参加できるのが魅力ですし、こどもたちと接することで自分自身も成長を実感できます。これからも、楽しんで参加していきたいと思っています。

近年のCAMPは、日本各地での開催も多く、カリキュラムの工夫もあります。いろいろな意見に耳をかたむけていくにも、個性を持ったたくさんのファシリテーターが参加してほしいですね。

第107回目
(2015年03月06日更新)

いしい ひろし

「自分の知ってるクリケットと違う・・・」

久しぶりのワークショップ当日に、賢くなっているソイツを見て、冷や汗が出ました。ちゃんとファシリテートできるだろうか・・・

あぁ、もう一度ファシリテーター研修を受けておけばよかった、と思いながらクリケットをさわってみると、すぐに勘を取り戻せた。そうそう、これこれ!

今回は2014年11月に行われた宮城県女川町にある『女川向学館』でのCAMPワークショップに参加しました。この町は祖父母が住んでいた土地で、震災後もよく足を運びました。大きく変わってしまった風景を見ながら、こどもたちは元気かな?と待っていると・・・

教室に入ってきたとたん、こども同士でプロレスを開始。しかも、女子の方が強い!よく走り回るし。 祖父が言っていた「うるせーごど、このわらすこ!」の通りの元気の良さ、そして、人懐っこさ。

出来上がった作品はクオリティが高くて、こどものアイディアってホントすごい!発表会もみんな積極的で、「さんまDEサンバ」の音楽に合わせて、作品といっしょに踊りました。こどもたちがワークショップを楽しんでくれ、ほんとに良かった。

女川の夜は暗くて、復興に向けて環境が劇的に変わっていく中、こどもたちが新しい女川を創っていく。
私も、彼らの手助けをしていきたい。

※「さんまDEサンバ」:女川名物のさんまの大漁を祈るオリジナル曲。

第106回目
(2015年01月08日更新)

かせ みほ

「わたし、ようちえんのせんせいになりたいの」小学生だった姪がいった。

想えば、私も小学生の頃の夢って幼稚園とか保育園の先生だったなぁ・・・
小さいこどもの面倒を見るのが大好きで、近所のこどもたちを集めてよく遊んでいたっけ。

今は普通の会社員になってしまった(?)私でも、CAMPに行くたびにたくさんのこどもたちと出逢えて、様々な驚きと発見をもらえる。みんなのキラキラっと輝く瞳にクラクラしたり、大人顔負けのテクニックや発想を目の当たりにして、驚いたり楽しくなったり。
社会人になったとき「夢が叶わなかったな・・・」と思ったコトもあったけれど、今は「夢がかなった!!」って思っている。

参加するたびに何か新しい感性をくれるCAMPというプログラムに巡り会えたことを本当に嬉しく思う。こんなにもたくさんのこどもたち、そして、同じ想いを持つファシリテーターの方々に出逢い、共感して何かを学ぶことができる。本当に素晴らしくてありがたいこと。

夢って、やっぱりひとりじゃ叶えられない。
夢ある未来は「共に」なのだと感じる今日この頃である。

CAMPでモノづくりに取り組んだこどもたちが、いつか大人になって、また新たなこどもたちの夢を育んでくれたらこれ以上嬉しいことはない。
この社会貢献活動が、長く長く継続してくれたら良いなぁと願う。

一生懸命ロボットをつくっていた男の子に「細かいところまで良くできているね」と声をかけたら、顔をあげて目を輝かせて言った。

「おれ、おとなになったらロボットをつくるひとになるんだ」

だから朝飯前さ!とでも言いたそうな嬉しそうな顔を見て、こどもたちの夢を叶えるお手伝いができるファシリテーターという役割に出会えたことに感謝!

いつか、大きくなった姪と一緒にファシリテーターをできたら良いなぁ・・・というささやかな夢を馳せながら、今日はどんなこどもたちに逢えるかな?とウキウキしながら、またCAMPに向かう。

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