コラム

コラム

boy メッセージ to CAMP for CAMP from CAMP girl

CAMPの活動に協力してくださる方や、スタッフ・関係者からのメッセージを紹介します。

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第74回目
(2009年12月08日更新)

山本 博之/国立総合児童センター「こどもの城」プレイ事業部勤務

「新たな発見!ワークショップ」

 こどもの城ユースクラブは小学5年生から中学3年生まで、月に2回程度、三十数名の固定メンバーで活動している「あそび」のクラブです。野外活動、クッキング、街探検など、ジャンルを問わずいろいろな「あそび」を行い、人間関係を体験的に学ぶことを目的として活動しています。自分たちで活動を企画し実践するため、過去にはこどもの城に来館するこどもたちのために、自らワークショップを企画運営するというプログラムも展開しました。

 先日縁あってCLASSBOOKワークショップを行う機会がありました。
普段は私たちスタッフが中心となって活動を運営していますが、この日はCAMPからファシリテーターお二人を迎えての活動です。私たちスタッフ一同も、同じ参加者としてワークショップに参加しました。メンバーたちも「いつもとはちがう」とうれしそう!

 しかしながら「いつもとちがう」と感じたのはむしろ私たちの方でした。メンバーたちの普段見せない姿にびっくり!新たな一面を発見しました。ファシリテーターの方々のこどもとの距離感も、普段の自分たちとは違うスタンスで、よい勉強になりました。そしてなにより、メンバーたちが新しいプログラムの可能性を発見し、「今度は違う形でまたやりたい!」と言ってくれたのはたいへんな収穫。まさに発見の連続でした。

 さて次にまたCAMPのワークショップを実施したら、今度はどんな発見があるのだろう?そんなことを、つい考えてしまいます。

山本 博之(やまもと ひろゆき)
東京・渋谷にある国立総合児童センター「こどもの城」プレイ事業部に勤務。来館者向けのワークショップを企画運営するほか、夏と冬にはキャンプ活動も実施している。現在は小学5年~中学3年のこどもが定期的に活動する遊びのクラブ「ユースクラブ」を担当。メンバーたちとさまざまな活動を行っている。
http://www.kodomono-shiro.jp

第73回目
(2009年11月06日更新)

上田 俊彦/特定非営利活動法人 キッズデザイン協議会 事務局長

皆さんは「キッズデザイン」ってご存知ですか?

こどもたちを取り巻くモノやコトを、こどもの目線できちんと捉えてデザインしていくことを「キッズデザイン」と言っています。オトナ目線でつくったモノでこどもたちがケガをするという事故がよく起こりますよね。
私たちキッズデザイン協議会はこの考え方を、「キッズデザイン賞」という顕彰制度を通じて広く普及すると同時に、こども目線のものづくり、ことづくりを共通テーマとした調査研究活動も行なっています。

ちょっと前になりますが、私の息子もクリケットやデジカみしばいに参加させていただきました。
CAMPワークショップにどのような「効き目」があるか、私たちの調査研究活動の一環として、半ば実験(!)です。
ワークショップの要素が彼にどのような影響を与えるのか、参加中の観察と、終わったあとの聞き取り調査(?)も交え、あらためてCAMPのプログラムはよくできてるなぁといまさらながら感心しました。

最初の緊張(じこしょうかいのところがつらかったです。と感想を貼ってました・・・。)とそれを乗り越えた自信。初対面の相手との相互コミュニケーションの深化と、生まれた作品に対する感動&共有。そして適宜それとなく背中を押したり引いたりしてくれたファシリテーターの存在。このようなことを(ちょっと脚色していますが)目をキラキラさせながら「調査」に応じて語ってくれました。

親としても、参加中のこどもを観察することで、普段とは違った一面を発見することはもちろん、こどもに対する接し方など、さまざまな気付きを与えてくれます。
よく、ファシリテーターの方にお子さんを渡したあと出かけてしまい、発表の時間に合わせて戻ってくるお父さん・お母さんがいらっしゃいますが、もったいないですよね。

上田 俊彦 (うえだ としひこ)
特定非営利活動法人 キッズデザイン協議会 事務局長。
キッズデザイン協議会はキッズデザイン3つの理念のもと、次代を担うこどもたちの健やかな成長発達につながる社会環境の創出に寄与するために、さまざまな企業・団体が集い合うNPOです。
もちろんCAMPを主宰するCSKホールディングスさんも会員です。
http://www.kidsdesign.jp/

第72回目
(2009年10月14日更新)

坂口 広太郎/(株)クロスフィールドマネジメント 産学連携・広報担当

創作の街アキバ

JR秋葉原駅電気街口前にある秋葉原ダイビルでは、定期的に5階会議室の1室にてCAMPワークショップを開催しております。2005年3月の秋葉原ダイビルオープン当初より開催しておりましたCAMPワークショップも5年目を迎えることができ、ファシリテーターをはじめ関係者の皆様へ厚くお礼申し上げます。

開催するたび毎回なのですが、こどもたちには驚かされます。
2人1組にて1つの作品を創り上げていくとき、初対面でありながら仲良く、時には役割分担、時には共同作業を行い、とても集中します。そして、創造力の衰え激しい大人では出てこない発想力を毎回目の当たりにしております。

こどもたちにとっては楽しい作業を、ぎゃ~ぎゃ~言いながら、笑い騒いでいるだけなのかもしれません。
なので、自分たちの作品を発表する段階でモジモジしている姿を見かけると微笑ましく感じます。でもその姿があるからこそ、発表が終わった後のほっとした表情を浮かべると共に「創り上げたんだ」という満足感をこどもたちは得るのでしょう。

アキバは様々な顔を持つ街です。パソコン、アニメ等の顔を持ち、萌え文化なる言葉をも生み出したという一面のほか、オフィスビルも建ち並び、また、半導体・ラジオ部品等々から始まった家電製品の街(電気街)は健在で、パワーあふれる街になりました。
理系の故郷=アキバとも言えるこの地でこどもたちの創造力を育み、大いなる可能性を切り開き、将来への発見・発明につながっていけばと仕事柄思わずにはいられません。

坂口 広太郎(さかぐち こうたろう)
(株)クロスフィールドマネジメント 産学連携・広報担当
秋葉原クロスフィールド(秋葉原ダイビル及び秋葉原UDXの2棟の建物で構成される複合施設)にて、産学連携機能、集客機能、情報ネットワーク機能等の運営を行っております。秋葉原クロスフィールドは秋葉原にて様々な領域(フィールド)における人の交流・情報の交流・産業の交流が活発に行われる(クロスする)ことにより、秋葉原を世界的なIT拠点を形成していこうという構想の下、建設されました。
http://www.akiba-cross.jp/

第71回目
(2009年09月07日更新)

藤堂 貴夫/(株)CSKホールディングス社会貢献推進室

CAMP勤務になり、早いもので1年半が経ってしまいました。
ワークショップ開催日は驚きと感動の連続です。
特にこどもたちの純粋な心・素直な心に感動してます。

興味を持った時の目の輝き

なぜか、いつの間にか大人たちは忘れてしまっている。

誰もが持っている素晴らしい能力

「人は皆、伸びる力を持っている。きっかけがあれば、人は育ち、成長する」

「最近のこどもたちは・・・」という大人たちがこどもたちへのきっかけを無くしたり潰したりしている。しかも、大人たちは気づいていない。

CAMPでこどもたちと身近に接しているとこどもたちの成長を目の当たりにします。

よくよく考えてみると、成長しているのはこどもたちだけでなく、私も含め周りの大人たちも一緒に成長させていただいてますよね。ありがとうございます。

今の自分にできること些細なことでもいいから、よいと思うことは実行しましょう。それが世の中を良い方向に動かす「原動力」になるのだから。

そういった気持ちにさせてくれるのがCAMPです。

藤堂 貴夫(とうどう たかお)
1983年入社、入社以来 機器販売の営業一筋。
1989年から(株)CSIソリューションズ(当時はCSI(株))でIBM小型機・パソコン販売の営業担当。
2008年4月より(株)CSKホールディングス社会貢献推進室へ出向。

第70回目
(2009年08月06日更新)

鈴木 康夫/トヨタテクノミュージアム 産業技術記念館 館長代理 学芸グループ 教育普及チームリーダー 

開館15周年を機に、当館で毎週末ワークショップを開催するというのでモノづくり教室などのプログラムを検討しているとき、「京都でこどもを対象としたユニークなワークショップがあるから見にいかないか」と館長からお誘いが出たのが最初でした。

“ワークショップ”“ファシリテーター”といった深く考えずに使っていた言葉、あるいは今回初めて聞く言葉を大川センターでCAMPを見学したときいただいた参考図書をもとに考えました。こどもペアがコミュニケーションをとりながら自分たちで想像したものや思いを持ったものを作り上げていく、そしてそれを発表する、今日やったことを振り返るという当館では経験のない内容です。館長から新しいことに挑戦してみようとの後押しもあって開催準備をはじめました。

1月の見学から始まって契約書の取り交わし、パソコン素材の調達整備、ファシリテーター研修会と続き4月25日CAMPクリケットワークショップ開催にいたりました。最初ははにかんでいた子、不安そうな目をしていた子が始まってしばらくすると真剣にパソコンに向かったりうれしそうに素材を取りにいったり、発表会のときはわれ先にと手をあげるなど行ってよかったと指導いただいたCAMPスタッフの方々へ感謝をいたしております。

今後CAMP開催を重ね、ゆくゆくは当館オリジナルのワークショップが出来たらいいなと身の程を省みず思う次第です。

鈴木 康夫(すずき やすお)
トヨタテクノミュージアム
産業技術記念館 館長代理 学芸グループ 教育普及チームリーダー
2009年度より開館15周年を機に、次世代を担うこどもたちにモノづくりへの興味を喚起してもらい、豊かな創造性を育む一助として週末ワークショップを企画し運営しています。

第69回目
(2009年07月07日更新)

佐藤 廣幸/アイシン精機株式会社 解析・制御技術部 部長

CAMPと初めて出会ったのは、横浜で開催されたキッズエンジニア2008のイベントでの実施内容について、従来型の講義形式にしようかどうしようかと悩んでいた時でした。

その時、ワークショップ開催では先進的に実施されているCAMPをご紹介いただき藁をもつかむ気持ちでメールを送らせていただいたことが始まりでした。

そのメールへのレスポンスの早さ、多摩センターで開催されたCAMPの見学と、CAMPを知るにつれどんどんと引き込まれていきました。
そのCAMPを見た第1印象は子どもの目の輝きが違うということでした。

キッズエンジニア2008ではワークショップの雛形だけは何とかできたのではと思っています。ワークショップは毎回新たな発見と改善の繰り替えしですが、終わったあとの達成感は何事にも変えられません。

遅ればせながら、CAMPのファシリテータ研修も受けさせていただきました。
このファシリテータハンドブックのあとがきには心に響く言葉が散りばめられています。
・一緒に考える
・答えを教えない
・ニュートラル
・聞き上手
社内のコミュニケーションもこのようにありたいと思っています。

CAMPのすばらしい点はどんどん進化されている所だと思います。
CAMPACOとして標準化し貸し出すなど企業の社会的責任の一歩進んだ形をご提供され、すばらしい活動を進められているCAMPを手本としていきたいと思います。

佐藤 廣幸(さとう ひろゆき)
アイシン精機株式会社 解析・制御技術部 部長。 
アイシン精機のエンジニアの有志が集うアイシン技術会委員長を2008年実施し2009年は新規にわくわく実行委員会を立ち上げ委員長としてワークショップに熱意をもって参加しています。

第68回目
(2009年06月05日更新)

森 玲奈/東京大学大学院学際情報学府博士課程に在籍中

CAMPとの出会いは、2005年、修士1年の時でした。

それから、「CAMPの活動や、ワークショップのことをもっとゼミ生にも知ってもらいたい!!」という想いで、夏のゼミ合宿にて、大川センター見学を企画しました。

今では学内外に、ワークショップの研究をする仲間も増えつつあります。
これからもどんどん仲間が増えるといいなあと思っています。

昨年度からは、山内祐平(東京大学大学院情報学環准教授)と一緒に、「CAMPファシリテーター研修」や「あちこちCAMP」に同行させていただき、調査を行っています。CAMPファシリテーター研修を受ける中で受講者にどのような学びが起きているのか、それをわかりやすい形で皆様にご報告したいという想いで頑張っています。

また、昨年度は、CAMPのファシリテーター研修プログラムが東京大学情報学環教育部の授業として実施され、私も授業運営のお手伝いをさせていただきました。

CAMPのスタッフの皆様からは、いつも、いろいろなことを学ばせていただいております。とても感謝しています。

これからもどうぞよろしくお願いいたします。

森 玲奈(もり れいな)
東京大学大学院学際情報学府博士課程に在籍中。
「やわらかな学び」の場であるワークショップに可能性を感じ、ワークショップに関する実証研究を続ける。2008年には、日本教育工学会にて研究奨励賞を受賞。
ホームページ:http://www.harinezuminomori.net

第67回目
(2009年05月11日更新)

岩田 直美/小学3年生男子の母

<CAMPワークショップとの出合い>

息子は小2だった昨年度、'クリケットワークショップ'と'くうそう・しょくぶつ・図鑑ワークショップ'に参加しました。CAMPを知らなかった初回は、チラシの動くおもちゃの写真に惹かれたようでした。次の'図鑑'は、前回が楽しかったことと「くうそう」という言葉にわくわくしたことから行きたかったようです。

私は'図鑑'参加時に見学しました。会場に入ると受付で息子が、「少し見ない間に、随分大きくなったね」とファシリテーターから優しく声をかけられました。前回のことを覚えていて下さったようです。よく練られたプログラムを見て、こどもが熱中するのももっともだと感心しましたが、なにより、こどもたちへのこうした温かいまなざしがこの活動を支えているのだと感じました。

新学期、小3になった息子が考えた自己紹介には、「今年から始まる理科が楽しみです」とありました。これには、CAMPワークショップ効果もあるのではないかと思い、感謝しています。というのも、息子は時折、ワークショップ参加の際に撮った写真や図鑑を嬉しそうに見ているからです。これからも、ワークショップの活動に期待しています。

岩田 直美(いわた なおみ)
小学3年生男子の母

第66回目
(2009年04月06日更新)

北川 美宏/株式会社CSKホールディングス社会貢献推進室大川センター長

4月8日はCAMPと大川センターの誕生日。今年で満8歳です!

桃栗三年柿八年、CAMPも年月を経て多くの実りを実感する今日この頃です。
これもひとえに、いつも優しく激励し、ときに厳しく指導し、そして歩みをともにしていただいた皆さまのおかげと感謝しています。本当にありがとうございました!

この一年もCAMPはワークショップの開発・実践、そして普及に頑張りました。CAMPACOの第4弾もまもなくリリースできそうです。また立命館小学校様のロボティクス科ではこどもたちの共創力を育むワークショップ的授業の研究実践、東京大学情報学環山内研究室様とはファシリテーター養成の共同研究が進んでいます。キッズデザイン協議会では次世代育成に取り組む企業の先達・仲間を得、新たな活動の芽も出てきました。事務局を務めるワークショップ知財研究会では第3回のシンポジウムを開催し、さまざまな分野の方々と知財の尊重と活用について考察を進めることができました。

現今厳しい景気情勢ではありますが、先日もCAMPACOを新しく利用される方から「景気は悪いけど次世代育成は待ったなしだから頑張りますよ」と心強い言葉をいただきました。

CAMPはこれからも、こどもたちの笑顔があふれる楽しいワークショップを日本全国へ届けていきたいと思います。

皆さまには変わらずのご指導ご支援をよろしくお願いいたします。

<<<<参考URL>>>>
□立命館小学校ロボティクス科
http://www.ritsumei.ac.jp/primary/lesson5.html
□東京大学情報学環・福武ホール
http://fukutake.iii.u-tokyo.ac.jp/
□キッズデザイン協議会
http://www.kidsdesign.jp/
□ワークショップ知財研究会
http://www.wschizai.jp/

北川 美宏(きたがわ よしひろ)
株式会社CSKホールディングス社会貢献推進室大川センター長。2001年4月から現職。CAMPスタート時に小学生だった一人娘がこの春高校生に。
光陰矢のごとし、でも…梨の馬鹿めは十八年まであと十年。

第65回目
(2009年03月05日更新)

下伊豆 雅子/立命館小学校 メディアセンター(図書館)勤務 司書教諭

「デジカみしばい」のワークショップをすることになり、一番最初にしたのがこども達に見せる「デジカみしばい」作品を、まず大人である自分達が創ること。もうここで、大人げなく、このワークショップの楽しさにまいってしまいました。

まず背景を見ながら、「舞台紹介シート」を考えます。
「駅前じゃないかな。ロンドン?」
「じゃあ、パディントン駅がいい!」「OK!」
こんな風にあっという間に、決まっていきます。
次は、キャラクターのプロフィール。
アメリカ人のジェフ先生が考えたイヌの名前は「スクラフィー」。
私にとっては、登場するたび名前を呼ぶのが難しい。
そして、いよいよお話を考えて撮影。
4枚の写真を見ながら、こども達の前で発表するため、お話を読む練習をする頃にはなんとも言えない、満足感に包まれていました。
まるで、今すぐにでも絵本作家になれそうな気分でした。

さて、いよいよ3年生のこども達を迎えての、「デジカみしばい」のワークショップです。こども達も、生き生きと目を輝かせて、グループで話し合っています。キャラクターの名前も、「ルーシー」「パーシー」に、かばの「デラックス」。時代を映した「オバマ」もあります。なんて自由な発想なんでしょう。
そして一番楽しいのが、デジカメ撮影でした。
背景と登場人物をどの角度から撮って、どんな風に見せるかを決めるのは真剣そのものです。そのプロセスの中でこども達は、より登場人物に近づいたり、次のお話の展開への糸口を見つけたりすることができたのだと思います。
そして、いよいよ発表会です。登場人物になりきって台詞を言う人、ナレーター、パソコンを操作して起承転結の場面を映し出す人。どの役割の子も、緊張しながらも、一生懸命に取り組む姿が見られました。

このワークショップを通して、こども達は創る喜びと伝える喜びを味わいました。そして最後には自分達が完成させた「デジカみしばい」に、大きな達成感を見出したのです。
これからも、様々なCAMPワークショップにこども達と一緒に取り組ませていただき、創る喜びと満足感を、自信に繋げていってほしいと期待しています。

下伊豆 雅子 (しもいず まさこ)
立命館小学校 メディアセンター(図書館)勤務 司書教諭
好きな映画:「クリクリのいた夏」「5月のミル」「ショコラ」「イル・ポスティーノ」
好きなアーティスト:ブルーノ・ムナーリ 駒形克己 サラ・ムーン etc・・・
そして、CAMPのワークショップが大好きです。

第64回目
(2009年02月05日更新)

小山田 裕彦/株式会社シンク・コミュニケーションズ 取締役

<リピータ君が”はじけた”日>

「こんにちはー。えびせんさん!!」(私のニックーネーム)

開場1時間前だといのに、元気な声でこどもが飛び込んできました。

「あたった!あたったんだ!」とCAMPクリケットのワークショップの抽選に見事当選した3年生です。何回参加しても楽しいのだとか。学校でもやってくれればいいのにという調子。最近は認知度も上がったのか、おかげさまで私たちの「五感の学校」への応募者も確実に増え続け、特にCAMPプログラムは学校でチラシを配布した直後からメールが届くほど人気です。

こんなに関心をもっていただくという背景には、少なくとも不透明で不安な社会状況の裏返しでもあるんだろうなと感じます。

ワークショップが開催される日は、そんな不穏な雰囲気を吹き飛ばすように、いつも静かなホールが一気に活気に満ちます。新しいお友達をつれてきたリピータ君が、あれやこれやと勝手にお世話係を始めます。私たちファシリテーターのお仕事がとられている・・・。そして作品づくりの素材が増えていないと言い寄ってくる始末(どきっ!!こどもはよく見ている)。そんなリピータ君は、いつも決断力不足。途中で計画変更しちゃうのです。あれもこれもしたいエネルギーの強さがそうさせているのでしょうか。見ていていつも手をかしてあげたくなる存在。ファシリテーターとしては我慢我慢と自分に言い聞かせつつ、ペアになったお友達との話し合いに誘導します。おしゃべりなリピータ君は、アイデア満載なのですが、まとまりがつきません。おっとりとした相手の女の子は、きょとんとしながらも、確実に手を動かしています。素材を持ってきては交換を繰り返すリピータ君の行動を端で見ながら、プログラムも組み上げています。

「はーい。あと10分だよ」と言う合図。まだアイデアのかたまらないリピータ君に、女の子は、はじめてニッコリして「できたよ!」と言い、指示を出します。焦りながらも二人の作品は完成します。女の子が考えていたのは、最後のオチ。卵らしきものから小さい玉が飛び出します。最後の瞬間に会場は「おおーっ!!」の歓声。

リピータ君のアイデアは結局女の子の手で成功。リピータ君がやっていたのでは、そこに至るある意味どうでもいいカモフラージュの造形。彼は自分のことをわかってそうしていたのでしょうか。彼女がそれを悟っていたのでしょうか。
見事なほどのギリギリの連携ペアに私はニンマリでした。

いつもはじききれないリピータ君は、この日、きっとはじめて心の中で「はじけた」気持ちになれたのではと思った瞬間でした。

3~4時間という長い間、こどもたちはとても集中して取り組みます。この時間に見せるこどもたちの表情はいつもいつも感動ものです。きっとご家庭内では見せたことのない表情を見せることもあるでしょう。何よりもその表情に、このワークショップをやっていてよかったなと助けられます。感謝です。

私は、バックファシリテーターとして全体を見回しながら、こどもたちの横顔の写真を撮ります。そして最後に行うリフレクションに一番力が入ります。私はリピータ君のようなドラマが大好きです。こどもたちの懸命な横顔とドラマの一端を保護者の方々に伝えられたらと思っています。

小山田裕彦(こやまだ ひろひこ)
株式会社シンク・コミュニケーションズ 取締役
趣味はカメラと自然観察。
「お父さんの楽校」、「絵本の丘のなかま」でも楽しい活動やっています。

第63回目
(2009年01月15日更新)

石井 ゆかり/(株)CSKシステムズ クレジット・ファイナンスグループ 第三開発部所属

こどもの小学校のPTA文化厚生委員になり『家庭教育学習』という企画を年間3回実施する事になりました。さて、どんな事をやればいいのか?そういえば自分の会社にCAMPがあるじゃない!と思いつき、提案、あっという間に決定。

初めてのワークショップということで不安もありましたが、ファシリテーター研修や、CAMPとの協力で、2008年9月には高学年向けに親子参加型の「クリケットワークショップ」を、12月にはこども参加の「くうそう・しょくぶつ・図鑑ワークショップ」を開催する事が出来ました。こどもたちも親たちも更に来賓の教育委員会の方にも参加していただき、みんな笑顔で楽しい時間を過ごすことが出来ました。

『人とアイディアをぶつけ合って、大きく膨らませて、それを形にして、みんなに発表し、それを受け入れてもらい、最後にその過程を振り返る』

よく考えれば、普段の仕事のステップと同じですが、大きな違いは「夢中になって楽しんでいる」ということ。大事な事なのに、すっかり忘れていました。最近、何かに夢中になったかな?という大人にも『CAMP』よく効きます!
お試しあれ!

石井 ゆかり(いしい ゆかり)
(株)CSKシステムズ クレジット・ファイナンスグループ 第三開発部所属
小学2年生と4才の母。
現在の悩み:CAMP参加後、こどもが工作に夢中になり、家の中が散らかり放題なこと。

2008年

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2004年

2003年

boy ファシリテーターリレーコラム girl

CAMPで活動するファシリテーターが、ワークショップへの想いを語ります。

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第93回目
(2012年11月19日更新)

すずき さとか

こどもたちから教えてもらったこと

私は就職活動時代よりCAMPに参加させてもらっている。毎回ワークショップを行うたびにこどもたちから様々なことを教えてもらっている。その中でも特に印象的だった出来事を話させてもらうと・・・

私は男の子と女の子のグループに大事なことを教えてもらった。それは、CAMPクリケットワークショップで「動くおもちゃをつくろう」というテーマの下、制作した作品に関係する。そのグループでは、男の子がロボットを制作、女の子は水車を制作していた。チーフファシリテーターから「今日は2人で1つのものをつくるんだよ~!」という声が聞こえてきた。しかし、2人は黙々と自分の作品を制作している。私も見かねて、「2人で1つのものをつくってね!」と伝えようと思ったが、こどもたちを信じ、しばらく様子を見ることにした。

制作時間が終わりに近づいた頃、さっきの2人から「完成~!」って声が聞こ
えてきた。2人のところへ行ってみると、上手くロボットと水車を融合して、見事1つの作品として完成させていた。

きっとお互いにつくりたいものがあったはず。実際に、帰りに女の子は「もっと違うものつくりたかったな。でも楽しかったから今度参加するときにつくろっ」と言って彼女はにこにこしながら、帰っていった。男の子だってきっとそうだと思う。しかし、2人は相手の意見を尊重し、お互いを受け入れることができたため、2人で1つの作品を完成させることができた。

大人(世間一般から見て)になると、新しいこと・自身とは違ったモノに対して、なかなかうまくつきあえなかったり、理解できなかったり、ひどいときには嫌悪感を覚えることさえある。どんなことに対しても、まずは尊重し、受け入れることが大事であり、そうすることによって状況は変わる(うまくいく)ということをこどもたちから教わった。

私はこのような「こどもたちの教え」があるから、CAMPがやめられない。

第92回目
(2012年09月07日更新)

もりかわ あい

私はお節介な性格で、他人に対して頭を突っ込みすぎてしまうところがあります。しかし、ファシリテーターとしてそれは許されません。こどもたちを信じ、一歩引いたところから見守らなくてはいけません。本当のところ、上手くできない子がいると手伝ってしまいそうになります。マウスを上手にクリックできない子とか、ドラッグ&ドロップに苦戦する子とか・・・(笑)

ついつい出そうになる自分の手を押さえ、心の中でがんばれ!と叫びながら待ちます。逆に、干渉し過ぎないように・・・と距離を意識しすぎると、こどもたちの細かい変化に気づけないことがあります。どんなに小さなことでも、褒めてあげるとモチベーションが上がってがんばれるのに、それを見過ごしてしまうことが多々あり、いつも反省しています。

「ファシリテート」って奥が深いです。先輩ファシリテーターの方の動きを観察したり真似したりして、こどもたちが集中できる環境をつくれるよう、勉強中です。

私にとってワークショップの日は、こどもたちと、ファシリテーター仲間と、そして自分自身と向き合うことができる、とても貴重な1日です。もちろん、純粋にこどもたちの笑顔に癒される場でもあり、毎回元気をもらっています。

第91回目
(2012年07月06日更新)

ちねん ゆきこ

ワクワクした気持ちで迎えた初めてのワークショップ。
当日の朝、いきなりドキドキしてきた。自分には小学5年生の甥っ子がいるので、こどもと接するのは慣れているつもりでも、ファシリテーターという役目は初めてだし、初めて会うこどもたち(汗)。
こどもたちと一緒に名札を書くと、ニックネームを「何かへーん」と言われて、「そーおー?」なんて返しているうちに、だんだん気持ちがほぐれてきた。ワークショップのアジェンダをお尻のポッケに入れて、こっそり読んだりしながら、研修で教わったことを思い出し、先輩ファシリテーターをお手本になんとか初日を終えた。
反省会では、自分が気づかなかったことがあったことがわかって、早く一人前のファシリテーターになりたい、と思った。
それから何度か参加して、まだまだだけれど、少しずつ成長している自分がいる。
私がファシリテーターをしない時には、甥っ子の手をひいてワークショップに出かける。姉によると、家族にワークショップのことをいろいろ話すそうだ。「次どうする?」と聞くと必ず「また行きたい」と答える彼に理由を聞いてみた。「うまくできなかったことがあるから、次はもっとがんばろう」と思うのだそうだ。漢字の練習帳を一緒にやっていてできなくても平気な顔をしている彼が、別の顔を見せる。
ワークショップを通して、大人もこどもも成長している。

第90回目
(2012年05月09日更新)

きしま なおみ

“なぜ、CAMPワークショップに参加するのですか?”

これは、先日参加した中堅ファシリテーター研修で挙がった中で、最も印象的かつシンプルな質問です。
皆さんならば、この問いにどのような回答をされますか?

私の回答は、
『二度と同じCAMPはないから』
です。

こどもたち、ファシリテーター、ワークショップの内容、会場、参加者のテンション、天気・・・etc.
すべてが全く同じに揃う日は、決してありません。

偶然の巡り合わせで整った、唯一無二のステージで。
実際に見て触れて活動して五感を刺激されることで生じるCAMPの化学反応。
どのような楽しくて面白い変化が巻き起こるかは、反応させてみないとわからない。

そしてCAMPの化学反応は、その場限りのものではなく。
帰宅後も、その先も、ずっと続くと信じています。

もちろんCAMP以外にも、楽しいこと、面白いことって沢山あります。
例えば、テレビゲーム。
でもテレビゲームが与えてくれるものは、
全部プログラミングされた、想定内の出来事。

CAMPは、想定外の連続です。
はじめましての連鎖です。

だから、どんなことが起きても。
それがもしも、マイナスの感情を含んでいたとしても。
起こったことは、すべて正しい。
すべて、学びの種になる。
それを発見したならば、総合ではなまる120点をあげたい。

だから私は、またCAMPに足を運ぶ。
今は、ファシリテーターとして。
いつかは、自分のこどもと一緒に。

最後に、私からの質問です。

皆さんはなぜ、CAMPワークショップに参加するのですか?

第89回目
(2012年05月09日更新)

よしだ しおり

私は母の紹介で初めてCAMPのことを知りました。何もわからないままファシリテーター研修会を受ける時に初めて足を踏み入れた大川センターは、とてもキレイで何よりその広さに驚きました。そして、種類別、色別に分けられたたくさんの素材は、見てるだけで楽しくなりました。そこで、「ファシリテーターとは何なのか」「何をするのか」いろいろなことを教えてもらいました。
普段、プールでコーチとしてこどもたちと接している私ですが、全く雰囲気が
違う空間に少し不安を覚えましたが、いざCAMPワークショップでこどもたちと接すると、その不安はすぐに消え、楽しみながら参加することができました。こどもの創造力や好奇心や発想を妨げることなくフォローしながら、コミュニケーションをとることは、普段教えることを仕事にしている私にとっては、少し難しく、うまくフォローできない部分もありましたが、私にとってすごくいい経験になりました。こどもたちの笑顔に癒され、こどたちの発想に驚かされ、たくさん元気をもらえる様な気がします。日常生活ではあまりできない貴重な経験だと感じました。これからも、こどもたちと楽しみながら参加したいと思います。

第88回目
(2012年01月06日更新)

よしかわ けいこ

初めてCAMPを知ったのは今から9年程前。
保護者として、当時小学生だった娘を連れて来ていました。

何より驚いたのがロケーションのすばらしさ。
中に入ると色分けされたいろいろな素材や道具。
すぐにでもつくりたくなるような雰囲気。優しそうなスタッフの方々。
なんだか夢のような空間。

わくわくドキドキしながら親子で通っていたのを覚えています。

そして数年が経ち、今またこのわくわくする空間でファシリテータとして関わらしていただいています。実際に関わってみてわかったのが、ワークショップの為の準備・リハーサルと終わってからの反省会。単発で関わっている私は一日のことですが、スタッフの方々は常時、試作づくりや内容づくりもやっておられるのですね。こういう細やかな準備と積み重ねが次へとつながり、こどもたちが楽しめる、より内容の濃いワークショップになっていくということ。

こどもたちの限りない好奇心や発想力、初めて会う相手とのコミュニケーション、制作などを自然な形でフォローするという役目は、時として難しく、でも毎回楽しく、CAMPからの帰り道は参加して良かったといつも充実感を味わっています。

こうやってまるで生き物のように進化していくCAMPのワークショップと楽しいこどもたちに、私はこれからもわくわくしながら関わっていきたいと思っています。

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